~見える世界と見えない世界をつなぐ、次世代への特別講義~
2025年11月29日、千葉県にて、英語教育を通じて子どもたちの豊かな感性を育む「子ども英語ラボ・パーティ花見川教室」様のご依頼により、特別講演会を開催いたしました。
今回のテーマは「日本の成り立ちと、見えない世界のつながり」。
本記事では、現代の学校教育では触れられることの少ない「日本の精神性」や「日本神話(古事記)」に触れたとき、子どもたちの目がどのように輝き、変化したのか。実施後の詳細なアンケート結果と共に、その全容をレポートします。
教育関係者様、保護者の皆様、そして次世代育成に取り組む団体の責任者様にとって、新たな教育の可能性を感じていただける内容です。
1. なぜ今、子どもたちに「見えない世界」を伝えるのか
私たちの講義は、ある一つの問いかけから始まります。
「学校で教わる『見える世界』と、教わらない『見えない世界』。この二つはどう繋がっている?」

現代の教育カリキュラムは、数値化できるもの、科学的に証明できるもの(唯物思想)が中心になりがちです。しかし、私たちの社会や生活を根底で支えているのは「思いやり」「感謝」「志」といった、目には見えない「心」の働きです。
日本児童文化研究所では、この二つの世界を分断させるのではなく、統合して捉える視点を養います。 講義では、陰陽の図を用いながら、「見える世界」と「見えない世界」が表裏一体であることを解説。子どもたちは、普段の勉強とは違う切り口に、身を乗り出して聞き入っていました。
2. 「祈り」がつなぐ、日本のルーツと天皇陛下
では、この二つの世界を繋ぐものは何か。それが「祈り」です。
講義の中核として、「天皇陛下のお仕事」について触れました。 ニュースで目にする公務(見えるお仕事)の裏側に、毎日欠かすことなく行われている祭祀(見えないお仕事)、すなわち「国民の幸せと国の安寧を祈る」行為があること。
そして、その祈りの歴史を遡ると、初代・神武天皇、さらには「日本神話」の世界へと一本の線で繋がっているという事実。

「神話」は、単なるファンタジー(おとぎ話)ではありません。 それは私たち日本人の「ルーツ」であり、今の私たちの存在を肯定する「歴史」そのものなのです。
3. アクティブ・ラーニング 体感する神話の世界
座学で概念を理解した後は、体感のパートです。 オリジナルの「神話すごろく」を用いたワークショップを実施しました。

難しいとされる古事記の系譜も、すごろくという遊びを通すことで、子どもたちは驚くべき吸収力を発揮します。 「次はどの神様?」「ここで国が生まれたんだ!」 会場のあちこちから歓声が上がり、大人も子供も一緒になって、神々の物語を追体験しました。

また、「海幸山幸」の紙芝居や、日本語(やまとことば)の美しい響きについての解説も行い、五感を使って日本の文化を深く味わう時間となりました。
4. 【アンケート分析】数字が証明する、子どもたちの圧倒的な熱量
講演終了後に行ったアンケート結果は、私たちにとっても驚くべきものでした。 参加者は6歳から大人まで多岐にわたりましたが、その反応は一貫して「知的興奮」に満ちていました。
① 「もっと知りたい」が84%!
最も注目すべきは、「もっと日本について知りたいですか?」という質問に対し、84%が「はい」と回答したことです。
たった数時間の講義で、これほどまでに子どもたちの探究心に火をつけることができたのです。
② 神話への関心が急上昇
「今日のお話で印象に残ったもの」として、半数以上の56%が「神話に出てくる神様のお話」を挙げました。
さらに、「古事記の初めの部分(36%)」、「天皇陛下のお話(32%)」 と続き、歴史の深層部分への理解が進んだことが伺えます。
自由記述には、子どもたちの知的好奇心が溢れていました。
③ 子どもたちから溢れ出した「問い」
自由記述には、子どもたちの知的好奇心が溢れていました。
- 「スサノオの話をもっと聞きたい」
- 「日本がどうやって出来たか」
- 「神様の恋の話を知りたい」
- 「最初の6人をしりたい」
これらは、受動的に話を聞くだけでは出てこない、能動的で深い「問い」です。
「子どもたちには難しい」と思われがちな日本の歴史や精神性も、正しい伝え方をすれば、彼らは目を輝かせて吸収するということを、この結果が証明しています。
謝辞とこれからの活動に向けて
最後に、今回の素晴らしい機会をくださった、子ども英語ラボ・パーティ花見川教室の鈴木麻理子先生をはじめ、スタッフの皆様、そして熱心に参加してくれた子どもたちと保護者の皆様に、心より感謝申し上げます。
鈴木先生からは、 「新しく知ることで物の見え方が変わり、より豊かな心が育ってくれることを願うばかりです」 という、教育者としての温かい想いが込められたメッセージをいただきました。私たちも、その想いに深く共感いたします。
📣 応援告知 子どもたちの「国生み」劇発表
子ども英語ラボ・パーティ花見川教室の皆様は、来る3月14日(土)、千葉市で行われる地区発表会にて、なんと「国生み」の劇発表に挑戦されるそうです!
小道具を使わず、情景も心情もすべて「体」と「言葉」だけで表現するスタイルとのこと。
物語を自分たちの感性で味わい尽くした子どもたちが、日本の始まりをどう表現するのか。私たちもその集大成を拝見できることを心待ちにしております。
お近くの方は、ぜひ子どもたちの熱演をご覧になってはいかがでしょうか。
【講演依頼・お問い合わせ】 日本児童文化研究所 「日本の心」を次世代へ。歴史、神話、精神性を楽しく学ぶプログラムを提供しています。
💎 運営者様からのメッセージ | 深まる学びの意義
今回の特別講演会を企画・運営された子ども英語ラボ・パーティ花見川教室・鈴木麻理子先生より、イベント後に心温まるメッセージを頂戴いたしました。
鈴木先生は、私たちの講義で扱った教材の中の「人間あっての地球」というフレーズに深く共感されたといいます。
「現代は、世の中が科学的な視点で物事を捉えがちで、子どもたちの『根拠がないことを信じる力』が弱くなっている気がします。神話や物語に触れることで、古くから人々が大切にしてきたものを尊ぶ心が育まれ、それがひいては地球を大切にすることに繋がっていると、子どもたちが気付いてくれたらいいなと思いました。」
「子ども英語ラボ・パーティ花見川教室・
鈴木麻理子先生
このメッセージは、まさに私たち日本児童文化研究所が、現代の子どもたちに日本の神話や精神性を伝える理由そのものです。
科学やロジックだけでは測れない「目に見えないもの」を大切にする心、それが日本のルーツであり、持続可能な未来を築くための鍵となります。子どもたちの「探究心」と共に「尊ぶ心」を育むことができる弊所のプログラムは、次世代育成に真剣に取り組む教育関係者様にとって、きっとお力になれると確信しております。

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